能力不足を理由に賃金を下げられたときの対応とは?
会社から、能力が足りないといった理由で、一方的に賃金を引き下げられる場合があります。
しかし能力不足を理由とする減給は、常に有効と認められるわけではありません。
今回は、能力不足を理由に賃金を下げられたときの対応を解説いたします。
能力不足を理由とする減給は合法なのか
賃金が下がる場面は、大きく分けて懲戒処分と、人事権の行使としての降格の2つがあります。
能力不足だけを理由に懲戒処分として減給することは、原則として認められません。
懲戒処分は、あくまで会社の秩序維持のための制裁であり、能力や適性の問題とは性質が異なります。
一方、人事権の行使としての降格は、業務成績や職務遂行能力の評価に基づき、配置や職位、等級を見直すものです。
役職手当や等級に連動した基本給が減る結果として、賃金が下がることがあります。
ただし、この場合でも会社が自由に減給できるわけではありません。
役職や職位の変更に伴う賃金の減少については、労働契約や就業規則にその仕組みが定められていることが前提となります。
また、人事権に基づく降格であっても、その判断が合理性を欠く場合には人事権の濫用として無効になる可能性があります。
能力不足を理由に賃金を下げられたときの対応
能力不足を理由に賃金を下げられたときの対応は、以下の2つです。
- 減給の根拠を確認する
- 弁護士に相談する
それぞれ確認していきましょう。
減給の根拠を確認する
能力不足を理由に賃金を下げられた場合、減給の根拠がどこにあるのかを確認してください。
懲戒処分による減給は、単に仕事の成果が上がらないといった事情だけでは認められません。
人事権の行使としての降格や評価見直しによるものである場合でも、合理的な理由が必要になるため、会社側に具体的な説明を求めるとよいでしょう。
弁護士に相談する
会社からの説明に納得できない場合や、減給が不当だと考えられる場合には、減額された賃金の支払いを求めることになります。
しかし労働者個人が会社と直接交渉するのは、精神的にも負担が大きく、思うように話が進まない場合も少なくありません。
このような場合には、労働問題に詳しい弁護士に相談するのがおすすめです。
弁護士であれば、就業規則や契約内容を踏まえたうえで、減給が法的に許されるものかを検討し、必要に応じて会社との交渉や法的手続きを代理できます。
まとめ
能力不足と説明されていても、そのすべてが合法と認められるわけではありません。
その裏付けとなる評価基準や指導の経過、減給の影響の大きさなどを丁寧に確認することが重要です。
不安がある場合は、なるべく早めに弁護士に相談してください。