債務整理を行うとどうなる?債務整理の種類ごとに解説
借金が増えていくと、どうしても返済していけなくなってしまうことがあります。
返済に追われる生活を立て直すには、債務整理が必要かもしれません。
この記事では、債務整理について種類ごとに解説します。
債務整理とは
債務整理とは、今ある借金を減額したり、交渉によって返済方法を調整したりする方法です。
裁判所を通さずにお金を貸してくれた人(債権者)と交渉する方法と、裁判所の決定に従って整理する方法があります。
借金の負担を軽くできるメリットがありますが、債務整理の方法によっては必要最小限以外の財産を失うことになります。
どのような方法を取れるのか、慎重に判断しなければいけません。
債務整理を行うとどうなるのか
債務整理を行うと、借金の総額を減らすことや、月々の返済にゆとりを持たせることができます。
多額の返済に追われることがなくなり、生活に必要な資金を捻出しやすくなるため、生活を立て直すことが可能です。
しかし債務整理を行うと、その情報は信用情報機関に事故情報として登録されます。
信用情報にはクレジットカードやローンの契約内容や利用状況などが登録されており、金融機関などが利用者の返済能力を調べる時などに活用されます。
ここに事故情報が登録されると、金融機関などは利用者に対して貸付を行わなくなります。
クレジットカードの更新や新たな借り入れができなくなり、生活に支障が生じる可能性もあります。
なお、事故情報が登録されている期間は5~7年です。
債務整理の方法
債務整理には次の3つの方法があります。
- 任意整理
- 個人再生
- 自己破産
借金の程度や返済能力など状況によって、選べる方法が変わります。
任意整理
任意整理は債権者と交渉することで、将来発生する利息のカットや長期の分割払いを認めてもらい、毎月の返済額を少なくする方法です。
多くの場合、借金の元本はそのまま残り、3~5年かけて返済していくことになります。
任意整理は裁判所を介さず当事者同士の話し合いで行う手続きです。
債権者が任意整理を認めなければ交渉が決裂する恐れもあります。
どの借金に対して任意整理を行うか本人の意思で決定できるため、整理したい借金のみ交渉することも可能です。
保証人のついている借金を交渉から除外でき、保証人に返済義務が移ってしまう状況を回避できます。
個人再生
個人再生は裁判所の認可のうえで借金を5分の1程度まで減額し、それを3~5年かけて返済していく方法です。
借金の総額や所有している財産額などから返済しなければいけない金額を計算し、再生計画案を作成します。
再生計画案を裁判所に提出し、認可されなければ個人再生は行えません。
認可後は再生計画案に沿って返済していきます。
個人再生は給与など定期的な収入がなければ利用できません。
将来的に継続または反復する収入があり、再生計画どおりに返済できる目途が立たなければ裁判所に認可されないためです。
借金に保証人がついている場合には、減額した分を保証人が代わりに返済する必要があります。
自己破産
借金を返済していくことが不可能であると裁判所に認めてもらい、税金などを除くほぼすべての借金の返済義務を免除してもらう手続きです。
現在所有している財産や今後得られる収入をもってしても、すべての借金を返済できない状態であると裁判所が認めた場合に自己破産できます。
ただし借金の理由がギャンブルや浪費などの場合、たとえ支払い能力がなかったとしても自己破産が認められないこともあります。
自己破産は生活保護受給中でも申し立てを行え、自己破産を理由に生活保護の受給が停止されることもありません。
自己破産の手続きを行うと、生活に必要な最低限の財産以外をすべて手放さなければいけません。
手放した財産は現金に替えられ、債権者に分配されます。
換価した現金で返済しきれなかった借金のうち、保証人のついている借金は、保証人に返済義務が移ります。
また自己破産を行うと、生活が一部制限される恐れがあります。
たとえば自己破産の申し立てから免責が決定するまでの間は、警備員や士業などの職業につけません。
破産管財人によって財産の管理や処分が行われる場合には、長距離・長期間の移動や転居が制限されることもあります。
自己破産を行った人と長期間連絡が取れなくなると、財産の調査や処分が難しくなるためです。
まとめ
この記事では、債務整理について解説しました。
債務整理には裁判所を介して行うものと当事者のみで行うものがあり、任意整理は当事者のみで交渉できる方法です。
債務整理の方法によって、減額できる借金の額や返済方法などに違いがあります。
個人再生と自己破産はどちらも裁判所を介した債務整理ですが、個人再生では財産を手放す必要がないのに対し、自己破産では一部の財産以外手放さなければいけません。
債務整理についてお悩みの方は、弁護士までご相談ください。